5つ☆映画

2003年9月14日
夕方まで仕事、ちょこっと億劫ではあったが気分転換に銀座まで行って映画を観た。それが「トーク・トゥ・ハー」(P.アルモドバル)。

この監督の「オール・アバウト・マイ・マザー」は評判のわりに私はあまりぴんとこなかったのだが…これは呆然とするくらい感動してしまった。映画中に何度も出てくるように、「静かな雨の日」のような落ち着きと美しさがある。帰りの電車でつらつら考えたのだが、「八方まるく納まる」といった終わり方ではないのに、登場人物たちはみなそれぞれに「幸せ」(である、だった、になる)と思えてくる。作り手がとにかく達者なのでしょう。すごい。

「孤独」と「愛」のセット。というのはよく使われる手だが、描かれた「孤独」が自分にとってあまり説得力がないために、愛ある展開になっても作品についていけないことがままある。だが、どうしてだかこの映画の孤独は身を切られるように伝わる。ので、ここでの「愛」に圧倒される。私は本でも映画でもあまり感じることはないのだが(そう謳われていても)、この映画は「癒される」。

出てくる俳優さんたちがみんなよい。味のある人ばっかり。それに「入口」と「出口」にピナ・バウシュの舞台場面があったのが思いがけず嬉しかった。

なんと表現していいのかわからないが、「自分が信じていることでいいんだ」と思えるような何かが見終わった後に残った。

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