16.12.2001

2005年1月9日
ザオ・ウーキー展をブリジストン美術館(http://www.bridgestone-museum.gr.jp/) で見た(1月16日まで)。
絵を見にいくのは本当に久しぶりだが、とってもよかったんだわん。

ザオ・ウーキー(1921〜)は北京生まれ、戦後渡仏して主な活動の拠点をパリに置き活動する画家。
40〜50年代の「鳥のいる風景」「恋人たちと山」「月のなかの風景」(こんな村で暮らしてみたい)などもよいが、さらに近年になり抽象の度合を深めていくにつれ私にはよりおもしろかった。

塗り重ねられたいくつもの色、ざらざらした、ぼったりしたような絵の具の触感(触ってないけど)を味わっていると、さまざまに勝手なイメージが湧いてくる。「海の底」「オーロラ」「天然石の断面」「苔」「勢いのある清流」「貝殻の、ぴかぴかした内側」「ふつふつとしたマグマ」「嵐の前の空」「飛行機の窓から見た空」「なおりかけの傷、あざ」「しょうゆのシミ」「くさりかけた苺」「ディズニーの『ファンタジア』に出てくるラリラリの象」「ムーミンに出てくるモラン」…などなど。

一度見て「くさりかけた苺みたい」と思った色が、二度目に見ると別のものを思わせたり、「ネガティブ」な第一印象を持った絵もじっくり見ていると遠くの方から光が差してくるような、希望の前触れに思えたりする。物語性豊かというか、非常にイマジネーションを刺激される絵たちでありました。

展示されていた作品には「個人蔵」のものがかなりあり、こんな絵を自宅に飾って(しまっておくのかもしれないけど)日々見ることができるなんて何という贅沢よ!と思えてならなかった。もし自分のものになるなら、選びがたいけれど、組で「02.04.59」「仮象の横断」「02.10.86」、単品なら「16.12.2001」でお願いします(…って誰に言ってんだか)。

この展覧会を知ることになったのは左のリンクにあるDADA.さんのおかげであります。DADA.さんの1/2付のところに感想サイトへのリンクがあります(手間を惜しんですみません)。あちらこちらで大好評のようですね。
新年にふさわしい、目に心に楽しい思いの展覧会でした。

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