この作品は一言で言うならば、あまりにも有名なテーマ曲(「ちゃーちゃららららー、らららららー」というあれ)に集約されるでしょう。ミュージカル以外の何物でもなく、荘厳なのか大仰なのかドラマチックなのか「ださい」のか、あの曲に対する印象がこの映画に対する印象を決める!と言っても過言ではありません(…たぶん)。私の場合は上記の全部です。

私は劇場版を観たことがないので想像ですが、かなり舞台に忠実な作りをしているのではないでしょうか(実にミュージカルな作りで「歌うセリフ」が多いものの、ダンスシーンはほとんどない)。良くも悪くも舞台がそのまま映画になっているらしく、全体に大味というか冗長な感があります。もっと思い切って映画向きのアレンジを施してもよかったんではなかろうか? 私はなんとなく「タイタニック」に通じるものを感じました。へさきに立ったりしないけど。

歌姫クリスティーヌを演じたエミー・ロッサムは7才でメトロポリタン歌劇場のオーディションに合格したとな!美しいだけでなくひきつけられるような透明感がある、素晴らしい歌声です。ルックスも可憐で、ザクロ色のくちびるが柔らかくてなんだかおいしそう。ああいう紅は色白だからこそ似合うのね。それにひきかえ、ファントムはあの人(ジェラルド・バトラー)でいいんですか?他に誰かいなかったんですか?存在感も声も物足りない。というかオペラ座に住んでいるのに歌い方がオペラぢゃなーい!もっと品格や重みのある人にやってほしかったです。

ついでに言うと、私はクリスティーヌの煮え切らない態度(女心、と言うべきでしょうか)もよくわからなかったです…。彼女がはっきりした態度をとっていたらこんな長さにはならなかったのに。脚本のせいなのか、誰かの演技力のせいなのか、私の感受性のせいなのかは謎です。

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