WONDERLAND
2009年2月1日 ダンスもの非常な眠気のなかで書いたので昨夜の日記はところどころ破綻してるのがおかしい。
「音楽に演劇は勝てない」って…ダンスだろって。言いたかったことは、昨夜2番目のグループ(今日の2組にも感じた)を見ていて「音楽に合わせすぎ(ひきずられている)」と感じたこと、音楽と踊りとの距離がべったりだと作品としては力のないものに見えるということ。おそらくは状況に戸惑って、音楽に依存するようになったのではないだろうかと。
昼は子どもとつくる即興公演のお手伝い。私たちはお客様が客席につくまでのにぎやかしというかひらひらしている係を仰せつかったのだが、みんなの衣装の凝り具合ったら!舞台はストレンジなプレイルームの趣、ダンサーもミュージシャンもアリスのティーパーティに出てくる人たちみたい。子どもたちが遊ぶこと遊ぶこと。私は子ども苦手ですが、それでも子どもが夢中になって遊んだりダンサーに誘われて動いたりするさまは、心がぽかぽかするものだった。コンテンポラリー・ダンスの公演でこうハッピーになれるものってないかもしれない。子どもたちをうまーく仲間に入れて、作品空間をつくり(まさしく「子どもがつくる」即興作品!)しかも終わりをつけることができるパフォーマーたち、本当にすごいと思いました。しかし客電つけても子どもたち帰らず(笑)。ふつう大人のお客はさっさと帰るよ。ひとしきり遊ぶまでまだまだ続いたのだった。
夜のプログラムまで、私はヒマなので出演するみんながストレッチするのを眺める。スキンヘッドのアレキサンドラの女性らしいふくやかな身体。バレリーナみたいに脚の上がるYちゃん。倒立する人たち(うらやましい)。それぞれの稽古着、それぞれの身体。
見るというのはすごくためになる。プロのダンサーを見て、その場で起きたことを「受けとめる力」がいかに大切であることかに気づく。一緒に出てくれるダンサーたちは難しいことはしないのだが、同じような振りをしていても受講生とダンサーではかもし出されるものがまるで違ってくる。(この場に限らず)ダンサーが素敵なのは、ダンサーを見ていたいと思うのは、かれらの「落ち着き」のせいではないだろうか。
先生は「reactionではなくrespond」と言っていた。昨日もそうだったのかもしれないが、今日のインプロも悪くはなかったもののリアクション的なものがやや目立ったように思う。緊張してたのかな。ここ2,3日のみんなの出来を見ていると、もっと多様な表現ができただろうと思うところを、各人が場の勢いにひきずられてる感もあった。それゆえに乱暴になったり、動いていても停滞しているような空気だったり、前述したように音楽と近すぎたりもしていたと思う。
ダンスのなかでもインプロは特に、その人の癖とか性格とかが出てしまいやすい。人と関わるときにもその癖をひきずったままやってしまいがちなのだが、ダンサーはそうでなくもっとニュートラルで安定している。ダンサーはその人にしかできない動きをしているとしても、それがイコールその人の人柄が無防備に出ている感じはしないんだよね。そこが素敵。私たちは(訓練されていないまま)さらされてしまう自己に、どのくらい自覚的であるだろうか?
がんばっている自分、だとか、それぞれのダンスに対する思いだとか、その人自身につながる何かは別にそのまま見たくない。若くて元気、っていうのも隠しようがないだけにどうなんだろう…「若さ」のエネルギー、ひらめきに作品が大いに助けられることもあるけれども、厄介だなと思った。いろんな考えの人がいるだろうが、私はやはり「さらされる自己」そのものを、見せるものにしてほしくない、と思う。まぁこの辺はむずかしい。
今日の2本の作品ではどちらも何人かが声を出したり(言葉を発したり)、音を出していた。私は「何か言う」については慎重派で、というのもそれは安易に流行しがちだし、そこでエネルギーとっちゃうと「ダンス」とは違くなる気がする。で、まあちょっと演劇的な傾向もあったんだけど、「ダンス」なんだから別に表情はニュートラルでいいんじゃないだろうか。インプロでは「感情」を入れなくていいように思う。シリアスなトーンの場面で、こわい顔をしてた人がいたのでそんなこと気になりました。
終演後、カラオケルーム(でもカラオケはしない)でぎゅうぎゅうになって打ちあがる。本拠地オランダの女性ダンサー・振付家の先生はパワフルかつチャーミング、私は彼女の話し方がとても好きだ。「まぁまぁまぁ」って話をおさめるのと、「ん!」って相づちをうつ言い方。先生は私の居方が「きれい」って言っていたそうだ。自分への誕生日プレゼントのつもりで参加したワークショップ+ショーイングだったが、人との出会い、人と関わることの大切さ、空間・時間の意識…とはかりしれないほど価値ある学びの機会となりました。未消化かつまだまだ足りない部分もわかったので今後へつなげたい。お疲れさまでした。ありがとうございます。
「音楽に演劇は勝てない」って…ダンスだろって。言いたかったことは、昨夜2番目のグループ(今日の2組にも感じた)を見ていて「音楽に合わせすぎ(ひきずられている)」と感じたこと、音楽と踊りとの距離がべったりだと作品としては力のないものに見えるということ。おそらくは状況に戸惑って、音楽に依存するようになったのではないだろうかと。
昼は子どもとつくる即興公演のお手伝い。私たちはお客様が客席につくまでのにぎやかしというかひらひらしている係を仰せつかったのだが、みんなの衣装の凝り具合ったら!舞台はストレンジなプレイルームの趣、ダンサーもミュージシャンもアリスのティーパーティに出てくる人たちみたい。子どもたちが遊ぶこと遊ぶこと。私は子ども苦手ですが、それでも子どもが夢中になって遊んだりダンサーに誘われて動いたりするさまは、心がぽかぽかするものだった。コンテンポラリー・ダンスの公演でこうハッピーになれるものってないかもしれない。子どもたちをうまーく仲間に入れて、作品空間をつくり(まさしく「子どもがつくる」即興作品!)しかも終わりをつけることができるパフォーマーたち、本当にすごいと思いました。しかし客電つけても子どもたち帰らず(笑)。ふつう大人のお客はさっさと帰るよ。ひとしきり遊ぶまでまだまだ続いたのだった。
夜のプログラムまで、私はヒマなので出演するみんながストレッチするのを眺める。スキンヘッドのアレキサンドラの女性らしいふくやかな身体。バレリーナみたいに脚の上がるYちゃん。倒立する人たち(うらやましい)。それぞれの稽古着、それぞれの身体。
見るというのはすごくためになる。プロのダンサーを見て、その場で起きたことを「受けとめる力」がいかに大切であることかに気づく。一緒に出てくれるダンサーたちは難しいことはしないのだが、同じような振りをしていても受講生とダンサーではかもし出されるものがまるで違ってくる。(この場に限らず)ダンサーが素敵なのは、ダンサーを見ていたいと思うのは、かれらの「落ち着き」のせいではないだろうか。
先生は「reactionではなくrespond」と言っていた。昨日もそうだったのかもしれないが、今日のインプロも悪くはなかったもののリアクション的なものがやや目立ったように思う。緊張してたのかな。ここ2,3日のみんなの出来を見ていると、もっと多様な表現ができただろうと思うところを、各人が場の勢いにひきずられてる感もあった。それゆえに乱暴になったり、動いていても停滞しているような空気だったり、前述したように音楽と近すぎたりもしていたと思う。
ダンスのなかでもインプロは特に、その人の癖とか性格とかが出てしまいやすい。人と関わるときにもその癖をひきずったままやってしまいがちなのだが、ダンサーはそうでなくもっとニュートラルで安定している。ダンサーはその人にしかできない動きをしているとしても、それがイコールその人の人柄が無防備に出ている感じはしないんだよね。そこが素敵。私たちは(訓練されていないまま)さらされてしまう自己に、どのくらい自覚的であるだろうか?
がんばっている自分、だとか、それぞれのダンスに対する思いだとか、その人自身につながる何かは別にそのまま見たくない。若くて元気、っていうのも隠しようがないだけにどうなんだろう…「若さ」のエネルギー、ひらめきに作品が大いに助けられることもあるけれども、厄介だなと思った。いろんな考えの人がいるだろうが、私はやはり「さらされる自己」そのものを、見せるものにしてほしくない、と思う。まぁこの辺はむずかしい。
今日の2本の作品ではどちらも何人かが声を出したり(言葉を発したり)、音を出していた。私は「何か言う」については慎重派で、というのもそれは安易に流行しがちだし、そこでエネルギーとっちゃうと「ダンス」とは違くなる気がする。で、まあちょっと演劇的な傾向もあったんだけど、「ダンス」なんだから別に表情はニュートラルでいいんじゃないだろうか。インプロでは「感情」を入れなくていいように思う。シリアスなトーンの場面で、こわい顔をしてた人がいたのでそんなこと気になりました。
終演後、カラオケルーム(でもカラオケはしない)でぎゅうぎゅうになって打ちあがる。本拠地オランダの女性ダンサー・振付家の先生はパワフルかつチャーミング、私は彼女の話し方がとても好きだ。「まぁまぁまぁ」って話をおさめるのと、「ん!」って相づちをうつ言い方。先生は私の居方が「きれい」って言っていたそうだ。自分への誕生日プレゼントのつもりで参加したワークショップ+ショーイングだったが、人との出会い、人と関わることの大切さ、空間・時間の意識…とはかりしれないほど価値ある学びの機会となりました。未消化かつまだまだ足りない部分もわかったので今後へつなげたい。お疲れさまでした。ありがとうございます。
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