@世田谷パブリックシアター。ベルギーから初来日のカンパニー。もぐらの巣穴みたいな空間、こんもりと土をかぶった居間。ダンサーたちは土をかぶりながら踊り、時にはその下へもぐって消える。タイトル(「土の下」)から欧米的に連想するに「死」がからんだ作品ではないかと思っていたらやはりそうで、3部作の3作目、生がちらりと交錯するような死後の世界という設定であるらしい。

2人の男性ダンサーに、女性はエキゾチックなガブリエラ・カリーソ、ダイナミックな身体つきのメゾ・ソプラノ歌手(美声)ユルディケ・デ・フール、なんと82歳の俳優・ダンサー、マリア・オタルという個性的な顔ぶれ。マリアはロマンチックというか濃いぃデュエットも踊っておられました。日本で選出されたシニアの方々も出演しています(なかなかいい)。「前方に倒れこみつつ反り返った足のほうから立ち上がる回転」(って書いてもすごさが伝わらないかも、エッシャーの絵に出てくる虫みたいだった)「手をつかわないで連続前回り」とかアクロバティックな動きに見とれる。「女性の首の後ろと、男性の肩(片側)」「足の裏と脚のつけね」をそれぞれ合わせて、さんざん動いてもその位置がまったくぶれない、という凄腕コンタクトインプロもよかった。

「面白かった~」と言ってた人もいたけど、私にはちょっとドラマの要素が多すぎ、演劇的なシーンのためにダンスがこま切れになる印象がある。ちょっと説明的かなと思う。もっとダンスが観たかったです。はっきり言って音楽よくない。ダンスを生かす使い方は他にあるはず。音質もチープ。こういう演劇とダンスをミックスさせたスタイルって好き好きなのかもしれないが…私としてはちょっと重たくなるというか、ダンスのプラスにするのは難しい気がする。他の手段でできることをあえてダンスで表そうとするっていうのは。ちょっと寝ちゃいました。後日、このカンパニーのワークショップに行くんだがちょびっつ心配。今日はポストトークもあって、演劇評論家がインタビューしてて「身体の一部を固定させた、特異な振付」とか言ってるんだけど、知らないのかな?それにこういう高度なコンタクトは他にもやってるところあると思う。ポストトークでもちょっと寝ました。

なんかどっと疲れる。グループインプロのことをやっぱり考えてて、あれはそれぞれの「ダンス観」がでるなと思う。

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