徹底的に天気が崩れる今週。雨は夕方までにあがるはずでは。相変わらず「Aさんに頼まれたBの仕事をしている最中に、当のAさんがどうでもいいCについて話しかけてくるかと思えば、Dさんが両面コピーを“3部”とれと言って来る」というF**K YOUな現実にいる私がお伝えします。ほんとにファッキュー言っちゃいそうです。
「踊りに行くぜ」はコンテンポラリー・ダンスの全国行脚プロジェクト、「スペシャル」はその「ベスト・オブ・ベスト」(と私は理解している)。なぜかこの企画、私は根を詰めて観てしまう。業界ぽいからかなー?でも去年ほどの苦行でもなく、寝ませんでした。
今年は5組のうち2組がミュージシャン(生演奏)とコラボ、ということもあり、特に「音楽」に注目して観てみる。
●鈴木ユキオ[金魚]×辺見康孝
ヴァイオリニストと共演作品。鈴木ユキオ、観るの3度目だけど今回がいちばん良かったかも。前半、コンフリクトではないけど少し離れたところでお互い奏でているような音楽との関係がなかなかよく、身体の動き(手首の返し、とか)も目をひく。背中から思いきり痛そうに倒れたりもしてた(しかもパンツ一丁の状態)。が、後半はダンスか音楽か、どちらか一方でもよいような関係になり、蜜月終わり。でも、作品通してひきたてられていたのは結局、ヴァイオリニストのほうではないだろうか。辺見さん凄い。どうしても弦を切っちゃうらしい。
●チョン・ヨンドゥ
from 韓国。てらいのない、シンプルで素直な振りを確実にこなしているのが観ていて気持ちいい。こういうのは「新しく」ないのかもしれないけど、私としてはいちばんダンスに集中できた。5作のなかでいちばん好感をもてたのがこれ。客席からおりてきてコートと靴ぬいで始める、っていうのもかわいかったな。このチームの女性ダンサー(イ・ユンジョン)、素晴らしいです。裸足で片脚軸にして、ぴくりともぶれず正確にターンする。まじまじ観てしまった。コンタクトもよかったな。唯一の謎が、始まる前に床に置いたiPod(笑)。
●北村成美
あの、この方はむしろあまり踊らないほうがいいんじゃないでしょうか。なんもしないで十分、強いです。グレープフルーツ食べてるところがいちばん面白かった。音楽の使い方は大いに疑問。
●j.a.m.Dance Theatre
しぶとい腐れ縁、みたいな? 男女の仲は私にはわかりません。ジョン・ゾーン(違うと思うが)ぽいフリーキーな音楽のユニゾンはかっこよかったけど、この使い方このダンスでいいのか?ってやっぱり思う。
●yummydance×トウヤマタケオ楽団
期待大だったトリのヤミーダンス。でもやっぱりバンドのほうがいいんだよな。想像してたのと違うというか、ノイジーな感じがする。ゆるいPVみたい(ダンスの公演なのにですよ)。こういうのは特に難しいと思う。音が身体に入ってない、音に動かされてる感じが観ていてしない。やりたいことはわからないでもないけど、それを実現できる身体になってないと思う。テンポの速い曲になるパートでは悪くないシーンもあった。ヤミーダンスは、音楽とコラボしないほうがよさがでたのかもしれない。あとやっぱり「しゃべるな」と私は言いたいですね。
全体を通して思ったこと:
音楽の使い方ってつくづく難しい。音楽ってほんとうに強いです。コラボのチームはことごとく音楽のほうがよかった。既存の音楽の使い方も、納得できるものが少なかった。「この音に、このダンスでなくてもいい」「いっそ無音のほうが」と思うことしばしば。難しいけど、でも道は必ずあると思う。
ダンスってあんまり強くないんじゃ…と思った。照明だの装置だのという他の要素のほうが、存在感強く出ているように時に感じた。果たしてこの空間にこのダンスが必要なのか?ここにあるのがこのダンスじゃなきゃだめなのか?…ってことを考えていた。スモークをたいた空間にこのダンスでなくてもいいんじゃないか、とか、この効果音だけでじゅうぶん強いのではないか、とか、あるいはトウヤマタケオ楽団の隣にいるのがダンサーでなく山羊を連れてるおじいさんであってもいいんじゃないかとか。
あるいはダンスそのもの、ではなくダンサーのふとした表情のほうに何かを感じたり、頭も身体も駆使してつくってるものが届かないってどうなんだろう?と。
劇場でもらう厚さ2センチくらいのどっしりしたチラシの束のほとんどがダンス公演。しかもこれはある程度、知名度や経験のある個人やカンパニーだけ。こんなにいっぱい表現に向かう人たちがいるということ、その存在に存在の欠損になおさら重たく感じられる。
斬新なことや目新しいことをことさら追わなくていいから、自分が信じるところのことを確実にていねいにやってほしい、というか、やりましょう、と思った。
「踊りに行くぜ」はコンテンポラリー・ダンスの全国行脚プロジェクト、「スペシャル」はその「ベスト・オブ・ベスト」(と私は理解している)。なぜかこの企画、私は根を詰めて観てしまう。業界ぽいからかなー?でも去年ほどの苦行でもなく、寝ませんでした。
今年は5組のうち2組がミュージシャン(生演奏)とコラボ、ということもあり、特に「音楽」に注目して観てみる。
●鈴木ユキオ[金魚]×辺見康孝
ヴァイオリニストと共演作品。鈴木ユキオ、観るの3度目だけど今回がいちばん良かったかも。前半、コンフリクトではないけど少し離れたところでお互い奏でているような音楽との関係がなかなかよく、身体の動き(手首の返し、とか)も目をひく。背中から思いきり痛そうに倒れたりもしてた(しかもパンツ一丁の状態)。が、後半はダンスか音楽か、どちらか一方でもよいような関係になり、蜜月終わり。でも、作品通してひきたてられていたのは結局、ヴァイオリニストのほうではないだろうか。辺見さん凄い。どうしても弦を切っちゃうらしい。
●チョン・ヨンドゥ
from 韓国。てらいのない、シンプルで素直な振りを確実にこなしているのが観ていて気持ちいい。こういうのは「新しく」ないのかもしれないけど、私としてはいちばんダンスに集中できた。5作のなかでいちばん好感をもてたのがこれ。客席からおりてきてコートと靴ぬいで始める、っていうのもかわいかったな。このチームの女性ダンサー(イ・ユンジョン)、素晴らしいです。裸足で片脚軸にして、ぴくりともぶれず正確にターンする。まじまじ観てしまった。コンタクトもよかったな。唯一の謎が、始まる前に床に置いたiPod(笑)。
●北村成美
あの、この方はむしろあまり踊らないほうがいいんじゃないでしょうか。なんもしないで十分、強いです。グレープフルーツ食べてるところがいちばん面白かった。音楽の使い方は大いに疑問。
●j.a.m.Dance Theatre
しぶとい腐れ縁、みたいな? 男女の仲は私にはわかりません。ジョン・ゾーン(違うと思うが)ぽいフリーキーな音楽のユニゾンはかっこよかったけど、この使い方このダンスでいいのか?ってやっぱり思う。
●yummydance×トウヤマタケオ楽団
期待大だったトリのヤミーダンス。でもやっぱりバンドのほうがいいんだよな。想像してたのと違うというか、ノイジーな感じがする。ゆるいPVみたい(ダンスの公演なのにですよ)。こういうのは特に難しいと思う。音が身体に入ってない、音に動かされてる感じが観ていてしない。やりたいことはわからないでもないけど、それを実現できる身体になってないと思う。テンポの速い曲になるパートでは悪くないシーンもあった。ヤミーダンスは、音楽とコラボしないほうがよさがでたのかもしれない。あとやっぱり「しゃべるな」と私は言いたいですね。
全体を通して思ったこと:
音楽の使い方ってつくづく難しい。音楽ってほんとうに強いです。コラボのチームはことごとく音楽のほうがよかった。既存の音楽の使い方も、納得できるものが少なかった。「この音に、このダンスでなくてもいい」「いっそ無音のほうが」と思うことしばしば。難しいけど、でも道は必ずあると思う。
ダンスってあんまり強くないんじゃ…と思った。照明だの装置だのという他の要素のほうが、存在感強く出ているように時に感じた。果たしてこの空間にこのダンスが必要なのか?ここにあるのがこのダンスじゃなきゃだめなのか?…ってことを考えていた。スモークをたいた空間にこのダンスでなくてもいいんじゃないか、とか、この効果音だけでじゅうぶん強いのではないか、とか、あるいはトウヤマタケオ楽団の隣にいるのがダンサーでなく山羊を連れてるおじいさんであってもいいんじゃないかとか。
あるいはダンスそのもの、ではなくダンサーのふとした表情のほうに何かを感じたり、頭も身体も駆使してつくってるものが届かないってどうなんだろう?と。
劇場でもらう厚さ2センチくらいのどっしりしたチラシの束のほとんどがダンス公演。しかもこれはある程度、知名度や経験のある個人やカンパニーだけ。こんなにいっぱい表現に向かう人たちがいるということ、その存在に存在の欠損になおさら重たく感じられる。
斬新なことや目新しいことをことさら追わなくていいから、自分が信じるところのことを確実にていねいにやってほしい、というか、やりましょう、と思った。
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