ひとりでいるといろいろ考える。考え過ぎるし、摂りこみ過ぎる。「人はパンのみにて生きるにあらず」と言いますがパンを買う気力すらない。食材を買うのがとても面倒。

英会話の帰り、近所にできたちっちゃい店にふと寄った。ポリシーのある服だか雑貨店らしく、気になっていた。私よりも年上の女主人はインドネシアで長く布地を買いつけておられるそうで、今までは「裏方」専門(デザイン起こしたりつくったりする方かな)だったので店を開くのは初めて、「どきどきです」と言っておられた。

バティックはあまりに伝統的な柄だとふだんに着こなせないけれども、うまーくトラッドに工夫を加えた素敵な柄(黒地にツタのような模様)や、ちょっと和物の雰囲気もあるクリーム地の花柄など、ありそうでなかなかない(プリント物で良いのって難しい)のがあって、ノースリーブのワンピースに仕立ててある。

試着してみたら、シンプルながら工夫が凝らされているのか、スカート丈、腰まわりのとり方が絶妙でラインがきれいに出て、ラブリー。何よりていねいにつくられている感じがするのが和むし、ぜいたくな感じがする。

どちらも布地自体(レーヨン混)が着てて気持ちいい…結局、黒いほうのワンピースにしたんだけれど、どちらがいいか遠くから眺めたりそれぞれの感想を言ったり、私よりもむしろ女主人のほうが熱心に見てくれた。その黒いバティックは「またとない逸品」(一点もの)だそうで、彼女の惚れこみように「あの、私めが買っていいんでしょうか」と確かめてしまったほど(笑)。

自分が関わった服が試着されたり買われたりして、実際に店に出ると「どんな人が着るのか」が見えるのが「とても勉強になる」と言っておられました。それはなんとなくわかるような気がする。

やっぱり「ていねいにつくられた」服を着るのは嬉しい。その女主人は私が一訊くと十返ってくるかのごとく手がけるものについて情熱をこめて語っていた。こういうのが私は面白いし例えばファッションビルで買物するのにない醍醐味と思う。

その逸品ワンピースは8400円也。ふだん私はもっと安いモノを着ていますがこの買物はハッピー。買わなかったほうもかわいいし、なんかよさげなアクセサリー類もあったのであんまり近寄ると危ないかも(近所だし買わずに出られまい)。このワンピースを着れるような機会をつくってあげないと。

コメント

椿美
2011年6月2日23:50

Suicaさんは品物を描写するのが本当に上手ですね。私もこのワンピース、欲しくなりました。実は、数年来、ワンピースを探しているのですが、なかなか好みのものがないのです。ラインがきれいで着て気持ちの良い布地・・欲しいです!

Suica
2011年6月3日1:24

あ、ありがとうございます^^。でも安いんですよ(笑)。それでも作り手の愛情がこもっているような服(なんでもそうですが…雑貨でも)は豊かな気持ちになりますね。

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