・先日、書いたように上司が辞めてしまう。今後も一部の業務については、委託することになったのだが、出社は今日が最後。彼を囲んで、部内で「打合せ」(要はざっくばらんな話合い)を行った。その場である女性が「どうして辞めてしまうんですか」と強い調子で言い、泣いてしまう。私の隣の同僚も涙ぐんでいる。私は「こういうところで感情を出せるのって、男の人にはかわいかったり、ぐっときたりするんだろうな」などと薄らぼんやり考える。しかし泣くに泣けないのは当の本人だろうよ。
なんとなく話が今後への不安、上層部への不満といった流れになり、私も今回に先立つある案件については上の人たちに対する怒りがあったので、つい彼らに対する不信を口にしてしまった。上司は思うところを話してくれたが、もっと早くそれを聞けていれば。ちょ、ちょっと心配だな。まあ彼には有能な美人妻がついているので私が出る幕はないが。ひとりで背負わないでください。
・月曜も土曜も、そして今日も、この頃とにかくフロアばかり。ころころと転がってはわが身で床掃除するのだ。
・ペアになってひとりが寝て、もうひとりが相手の腕や足をもちあげて軽く振ってみる。相手の子が私の腕をもちあげて「力はいってる」「あ、また入ってる」と言うのでなんだか笑ってしまう。自分でもどうしたらいいのかわからない。すごく力が入りやすいんです。緊張しやすいんです。自分で「ノーマル」と思っている状態で、すでにばりばり力入っているとは。
持ち上げられて、委ねられない。落とされることに備えてしまう。まだ人が信用できなかったり怖かったりもするんだな。
この余計な力が抜けたらさぞかし踊りやすく、また生きやすくもなるだろうにと思う。
・でも先週、日記書いたあとで思い出したけれど、昔は人の身体にもっともっと触れなかったんだっけ。どう触っていいかわからなかった。それくらい緊張が強かったし、混乱していた。それがまあ、これくらいまで来たんだから。はるかな道のり。
・ああそれから、人と関わるのもやっぱり苦手。「閉じたい」オーラを(たぶん)出しているだろうに、本当は人一倍、構ってもらいたがっている。
・ジャンプして上にのびあがって、着地するとき勢いを使ってフロアに入る、というのがあった。これ怖いかな、ためらうかな、と思っていたら、案外すごい速さで床を転がって復帰していた。後ろでんぐり返りとかもしてた…。おおー。こういう捨て身なやつ好き。私ちょっと難しいこともできるのかも。
・このクラスに出て帰るとき、自分の社会的属性がすっかりはがれ落ちたような感じがする。通勤電車に乗って、多くは会社帰りの人たちのなかにあって、自分だけ鎧がないみたいな。それで悲しかったり、すがすがしかったり、寂しかったり、開き直れたり、いろんな感情が混じりあい、その配合は週によって違う。今日はどちらかというと「くすん」が強い。明日からは9月。
(この日記はアレサ・フランクリンを聴きながら書いた)
なんとなく話が今後への不安、上層部への不満といった流れになり、私も今回に先立つある案件については上の人たちに対する怒りがあったので、つい彼らに対する不信を口にしてしまった。上司は思うところを話してくれたが、もっと早くそれを聞けていれば。ちょ、ちょっと心配だな。まあ彼には有能な美人妻がついているので私が出る幕はないが。ひとりで背負わないでください。
・月曜も土曜も、そして今日も、この頃とにかくフロアばかり。ころころと転がってはわが身で床掃除するのだ。
・ペアになってひとりが寝て、もうひとりが相手の腕や足をもちあげて軽く振ってみる。相手の子が私の腕をもちあげて「力はいってる」「あ、また入ってる」と言うのでなんだか笑ってしまう。自分でもどうしたらいいのかわからない。すごく力が入りやすいんです。緊張しやすいんです。自分で「ノーマル」と思っている状態で、すでにばりばり力入っているとは。
持ち上げられて、委ねられない。落とされることに備えてしまう。まだ人が信用できなかったり怖かったりもするんだな。
この余計な力が抜けたらさぞかし踊りやすく、また生きやすくもなるだろうにと思う。
・でも先週、日記書いたあとで思い出したけれど、昔は人の身体にもっともっと触れなかったんだっけ。どう触っていいかわからなかった。それくらい緊張が強かったし、混乱していた。それがまあ、これくらいまで来たんだから。はるかな道のり。
・ああそれから、人と関わるのもやっぱり苦手。「閉じたい」オーラを(たぶん)出しているだろうに、本当は人一倍、構ってもらいたがっている。
・ジャンプして上にのびあがって、着地するとき勢いを使ってフロアに入る、というのがあった。これ怖いかな、ためらうかな、と思っていたら、案外すごい速さで床を転がって復帰していた。後ろでんぐり返りとかもしてた…。おおー。こういう捨て身なやつ好き。私ちょっと難しいこともできるのかも。
・このクラスに出て帰るとき、自分の社会的属性がすっかりはがれ落ちたような感じがする。通勤電車に乗って、多くは会社帰りの人たちのなかにあって、自分だけ鎧がないみたいな。それで悲しかったり、すがすがしかったり、寂しかったり、開き直れたり、いろんな感情が混じりあい、その配合は週によって違う。今日はどちらかというと「くすん」が強い。明日からは9月。
(この日記はアレサ・フランクリンを聴きながら書いた)
昨日、どこかしら後ろめたく思いながら家のことを書いたせいか、母に何か問われるが、かみあわない話の成りゆきで私が今も抗うつ剤を使っていることをカミングアウトしちゃってあちゃー、という夢をみた(クリニックに通っていることは家族に言ってない)。疲れた。通勤の電車で爆睡し、ついもたれかかってしまった隣の女性に2回「すみません」と謝った。
夜のレッスン、ワンポイント:先生が「わきをしめて」というようなときの「わき」とはわきの下だけでなく、二の腕の内側からアンダーバストくらいの部位を指すようだ。そこを意識して、空気をかき寄せるように背中から大きく腕を使うのです。
夜のレッスン、ワンポイント:先生が「わきをしめて」というようなときの「わき」とはわきの下だけでなく、二の腕の内側からアンダーバストくらいの部位を指すようだ。そこを意識して、空気をかき寄せるように背中から大きく腕を使うのです。
月は無慈悲な夜の女王
2006年8月24日 ダンスもの夏への扉は
秋に向けて―開かれ
聞こえる―はずのない
電車の音を
遠くから―届ける
床をすべる―足が残す軌跡は
カーブカーブターンストップ。
三連符で蹴って―リズムを残す
世界の中心で―叫ぶのはけもの
バトルフィールド ―is― プレイグラウンド
ここでは混じり気のない―
時が静かに流れる。
傷ついて―血を流しても―
誰も立ち止まらない。
体重を預けるのが―
もたれかかるのが―怖い。
怖がっていることすら―
気づいていなかった。
ゆだねれば―押し返される
そう学んでいたから。
これからは自分の重みを―
ただ預けていい関係があることを―
わたしは知らなければならない。
もたれかかってみても
その人は―崩れない
預けたわたしの重みは
身体を通って下へ
抜けてゆくだけ―だった。
(音楽:"Chill Out" by The KLF)
秋に向けて―開かれ
聞こえる―はずのない
電車の音を
遠くから―届ける
床をすべる―足が残す軌跡は
カーブカーブターンストップ。
三連符で蹴って―リズムを残す
世界の中心で―叫ぶのはけもの
バトルフィールド ―is― プレイグラウンド
ここでは混じり気のない―
時が静かに流れる。
傷ついて―血を流しても―
誰も立ち止まらない。
体重を預けるのが―
もたれかかるのが―怖い。
怖がっていることすら―
気づいていなかった。
ゆだねれば―押し返される
そう学んでいたから。
これからは自分の重みを―
ただ預けていい関係があることを―
わたしは知らなければならない。
もたれかかってみても
その人は―崩れない
預けたわたしの重みは
身体を通って下へ
抜けてゆくだけ―だった。
(音楽:"Chill Out" by The KLF)
・統計的に水曜日は下がりやすいようだ。留意しよう。
・クラスが始まると雷が鳴り雨がさーっと降ってきた。雨の音を聴きながら部屋でごろごろしているのはいいものだけれど、床のきれいな部屋で身体をのばすのもよいものだと知った。先生は「林間学校みたいですね」と言う。その通りなのでみな笑う。
・力を入れたままより、抜いて跳んだほうが楽。すると跳んで楽しいときは抜けていると思ってよい? どうかな。保留。
・「物理は嘘をつかない」
・今日は全体的にコンテ(ンポラリー)みたいな流れで美しかった。音楽も厳かなチェロ?の曲とか現代音楽みたいなのとか。しかし脚がいつも以上にへろへろ。ふくらはぎ、ももの内側…続ければ脚が強くなるだろうか。
・この日記はPIZZICATO FIVE 「JPN」を聴きながら書きました。名曲揃いのベスト盤というだけでなく構成がすばらしい。絶妙にスタイリッシュ、そして悲しい。雨はあがったが、帰ってきてまたゴロゴロいっている。
・クラスが始まると雷が鳴り雨がさーっと降ってきた。雨の音を聴きながら部屋でごろごろしているのはいいものだけれど、床のきれいな部屋で身体をのばすのもよいものだと知った。先生は「林間学校みたいですね」と言う。その通りなのでみな笑う。
・力を入れたままより、抜いて跳んだほうが楽。すると跳んで楽しいときは抜けていると思ってよい? どうかな。保留。
・「物理は嘘をつかない」
・今日は全体的にコンテ(ンポラリー)みたいな流れで美しかった。音楽も厳かなチェロ?の曲とか現代音楽みたいなのとか。しかし脚がいつも以上にへろへろ。ふくらはぎ、ももの内側…続ければ脚が強くなるだろうか。
・この日記はPIZZICATO FIVE 「JPN」を聴きながら書きました。名曲揃いのベスト盤というだけでなく構成がすばらしい。絶妙にスタイリッシュ、そして悲しい。雨はあがったが、帰ってきてまたゴロゴロいっている。
ground! ground!
2006年8月11日 ダンスもの家から歩いて行けるところにあるスタジオで開かれた、コンテンポラリー・ダンスのワークショップへ行く。ふだんはバレエ専門のスタジオなので、独特のおすましな雰囲気に、ちょっとひるむ。バレエっ子たちのなかにあっては、私なんてぜんぜん華奢じゃない。顔が小さい人、細っこくて身体が薄い人が何人もいる。
はじめにストレッチ、それから二人組になってコンタクトインプロのワーク。偶然にも昨日のムーブメントのクラスでやったこととほぼ同じ(より簡単バージョン)。でじゃぶ? おかげでこつがわかり、やりやすかった。
それからフロアと立っての振りをちょっとやる。先生は兄ちゃんだがヨーロッパのカンパニーに所属されていたそうで、"open your knees" (ひざを開いて)"nice!"などと英語が滑らかに混じる。「日本のダンサーは軽い」とも言っていた。もっと床に重みをかけて、大地の力を借りて動くようにと。なんとなくわかる。重みを床に預けるべきときにはちゃんと預け、力をちゃんと抜かないと、きれいでももうひとつ抜けた踊りにならないんだと思う。
「初心者でもOK」のわりにはハードでレベル高かったのでは。できないところ、アバウトなところもあったけど自分まあよくやったと思う。身体でごにょごにょしたところは、やっぱり身体で借りを返すのだ。日曜に続編。
はじめにストレッチ、それから二人組になってコンタクトインプロのワーク。偶然にも昨日のムーブメントのクラスでやったこととほぼ同じ(より簡単バージョン)。でじゃぶ? おかげでこつがわかり、やりやすかった。
それからフロアと立っての振りをちょっとやる。先生は兄ちゃんだがヨーロッパのカンパニーに所属されていたそうで、"open your knees" (ひざを開いて)"nice!"などと英語が滑らかに混じる。「日本のダンサーは軽い」とも言っていた。もっと床に重みをかけて、大地の力を借りて動くようにと。なんとなくわかる。重みを床に預けるべきときにはちゃんと預け、力をちゃんと抜かないと、きれいでももうひとつ抜けた踊りにならないんだと思う。
「初心者でもOK」のわりにはハードでレベル高かったのでは。できないところ、アバウトなところもあったけど自分まあよくやったと思う。身体でごにょごにょしたところは、やっぱり身体で借りを返すのだ。日曜に続編。
・友人が昨夜、夜中近くなって晴れた満月の画像を送ってくれた。なんだか救われた。ちょっと話しただけだったのに、私が大事に思う類のことを敏く気づいてくれた友人の心遣いにほろりとする。ありがとう。
・PCの前で仕事をしていると、息を止めてしまう。最低限の呼吸だけしている。私のまわりには「仕事の鬼」な人が多い。幸か不幸か鬼になりそこなって、そして悟りきることもできなくて、私ははぐれている。
・クラスで、コンタクトインプロっぽいのをわりとやった。一緒に組んだ人が、年齢と体格も自分と近い、しかも上手な人だったので楽しかった。
・その後、(今週の頭にいきなり決まった)飲み会があった。もう4ヶ月にもなるが、このクラスの人たちが何をやってるとか、名前すら案外知らないでずっと来ているので自己紹介。
・やっぱり演劇をやっている人が多く、私は「バレエの人」「どこかの劇団の演出家」とか思われていたりもしたということがわかりました(光栄ですが誤解です)。でも「立ち姿でダンスやってる人だと思った」と言われたのは嬉しかったです。
・先生には「バックグラウンドのわからない人」と言われた。どうしてこのクラスに来ようと思ったの」とも訊かれた。役者をやりたいわけでもないのになぜ?ということなんだと思う。(他意はないということはわかっているけど)こう言われてとっさに私、腹立ってたんだなーと今にして気づく。
・素人でも私よりずっとずっと真剣な人はいっぱいいます。舞台というアウトプットがないのに、なぜここまでやらなきゃいけないんだろう?とは毎週のように自分で自分に問うているけどわからない。それを人に言われたくない、ということだろうか。
・踊りが自分にとってthe last resort(最後の手段)であるから…なんて、ネガティブな動機は不用意に言うべきことではないので黙っていたが、かわりに(それ以外の)言わなくてもいいこと必死に説明してたような気がする。ぎゃー。穴を掘って入りたい気持ち。
・そんで「華奢なので身体がこわれるんじゃないかと思って」とも言われた。そこでまた「むっ」とした。華奢というほど細くないですし、私は馬のように丈夫です、メンテナンスもしてます、壊れているのは別の部分です。…とまでは言わなかったけど、またまたむきになって「大人なので自分で責任もって参加できますっ!」的なこと言い返していたような気がする。なんかもう(自分の言ったこと)思い出したくナイ…。
ごめんなさい。
・演劇っ子たちは、通常の(?)若い人がもつエネルギーの二乗も三乗も活気があるように感じる。素直にすごいなぁと思う。私には君たちのバイタリティの525分の1もないよ。そして制作のお姉さん方の宴会の仕切りの見事さには惚れたわ。
・いい子たちだし、私にも親しく接してくれるし、ひどく居づらいはずではないだろうに、料理に手をつけられず、タバコばっかり吸っていた。自分ものすごく不健康だと思う、というか、この状態はやばいくないか?
・思っている以上に追い詰められているのかな。こんな閉じかたでいい踊りなんてできないよ、と自分で思う。そして自分の文章も自分で理解している以上に見苦しくなっているのではないかと思う。そういうものを晒して申し訳ないけれど、そうしないわけにいかないのです。
・これが通り抜けるプロセスでありますように。そしてプロでない私にも、表現の道がこの先に続いていますように。
・PCの前で仕事をしていると、息を止めてしまう。最低限の呼吸だけしている。私のまわりには「仕事の鬼」な人が多い。幸か不幸か鬼になりそこなって、そして悟りきることもできなくて、私ははぐれている。
・クラスで、コンタクトインプロっぽいのをわりとやった。一緒に組んだ人が、年齢と体格も自分と近い、しかも上手な人だったので楽しかった。
・その後、(今週の頭にいきなり決まった)飲み会があった。もう4ヶ月にもなるが、このクラスの人たちが何をやってるとか、名前すら案外知らないでずっと来ているので自己紹介。
・やっぱり演劇をやっている人が多く、私は「バレエの人」「どこかの劇団の演出家」とか思われていたりもしたということがわかりました(光栄ですが誤解です)。でも「立ち姿でダンスやってる人だと思った」と言われたのは嬉しかったです。
・先生には「バックグラウンドのわからない人」と言われた。どうしてこのクラスに来ようと思ったの」とも訊かれた。役者をやりたいわけでもないのになぜ?ということなんだと思う。(他意はないということはわかっているけど)こう言われてとっさに私、腹立ってたんだなーと今にして気づく。
・素人でも私よりずっとずっと真剣な人はいっぱいいます。舞台というアウトプットがないのに、なぜここまでやらなきゃいけないんだろう?とは毎週のように自分で自分に問うているけどわからない。それを人に言われたくない、ということだろうか。
・踊りが自分にとってthe last resort(最後の手段)であるから…なんて、ネガティブな動機は不用意に言うべきことではないので黙っていたが、かわりに(それ以外の)言わなくてもいいこと必死に説明してたような気がする。ぎゃー。穴を掘って入りたい気持ち。
・そんで「華奢なので身体がこわれるんじゃないかと思って」とも言われた。そこでまた「むっ」とした。華奢というほど細くないですし、私は馬のように丈夫です、メンテナンスもしてます、壊れているのは別の部分です。…とまでは言わなかったけど、またまたむきになって「大人なので自分で責任もって参加できますっ!」的なこと言い返していたような気がする。なんかもう(自分の言ったこと)思い出したくナイ…。
ごめんなさい。
・演劇っ子たちは、通常の(?)若い人がもつエネルギーの二乗も三乗も活気があるように感じる。素直にすごいなぁと思う。私には君たちのバイタリティの525分の1もないよ。そして制作のお姉さん方の宴会の仕切りの見事さには惚れたわ。
・いい子たちだし、私にも親しく接してくれるし、ひどく居づらいはずではないだろうに、料理に手をつけられず、タバコばっかり吸っていた。自分ものすごく不健康だと思う、というか、この状態はやばいくないか?
・思っている以上に追い詰められているのかな。こんな閉じかたでいい踊りなんてできないよ、と自分で思う。そして自分の文章も自分で理解している以上に見苦しくなっているのではないかと思う。そういうものを晒して申し訳ないけれど、そうしないわけにいかないのです。
・これが通り抜けるプロセスでありますように。そしてプロでない私にも、表現の道がこの先に続いていますように。
先週できなかったところ・フロアから跳ぶコツ(ダンス):
(1)腹ばいになったところから左へ身体を転がしてふる。左手は首 の前から払う。
(2)転がって右へ、右足プリエで腰が持ち上がるくらい踏み込む。このとき左手(肩)でもかなりふんばって支える。
(3)両脚アチチュードでジャンプ。左脚から先に送る。
左脚はかなり遠くの左斜め前くらいにまで跳ばすようイメージ する。
左脚に特に気をつける。左脚の付け根を前へ出すように、左脚 アチチュを縮めない、伸びやかに遠くへ跳ばす。
…だそうです。ターンはとにかく軸をつくること。背中の右半身・左半身がゆがまないように!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
本日のレッスンは以上。
実はレッスンに行く前に「人間という器は複雑すぎてもう疲れた。ぎりぎりで動物な私に気づいてほしい。私にも心臓や子宮があって血を流しヘドを吐き欲望や怒りで内臓がえぐれていることに気づいてほしい」みたいな今日の日記をつらつらと書いていた。
(↑この短縮版でもじゅうぶんどろどろだけど)その気持ちは嘘ではないけど、なんだかどろどろしちゃった、それが悪いというのではないけど、何かが違うなと思った。思いながら身体を動かしていると、人間の属性がつるつるとはがれてくる感じがした。ああーこれもあるから踊りをやってるんだなとわかった。人間であることなんて、どうでもいい。本当に呆れるほど上達しないけど、それでもやる、信仰のように、忘れるために、動物のように。毒を吐くように書いていた文は消してしまった。
(1)腹ばいになったところから左へ身体を転がしてふる。左手は首 の前から払う。
(2)転がって右へ、右足プリエで腰が持ち上がるくらい踏み込む。このとき左手(肩)でもかなりふんばって支える。
(3)両脚アチチュードでジャンプ。左脚から先に送る。
左脚はかなり遠くの左斜め前くらいにまで跳ばすようイメージ する。
左脚に特に気をつける。左脚の付け根を前へ出すように、左脚 アチチュを縮めない、伸びやかに遠くへ跳ばす。
…だそうです。ターンはとにかく軸をつくること。背中の右半身・左半身がゆがまないように!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
本日のレッスンは以上。
実はレッスンに行く前に「人間という器は複雑すぎてもう疲れた。ぎりぎりで動物な私に気づいてほしい。私にも心臓や子宮があって血を流しヘドを吐き欲望や怒りで内臓がえぐれていることに気づいてほしい」みたいな今日の日記をつらつらと書いていた。
(↑この短縮版でもじゅうぶんどろどろだけど)その気持ちは嘘ではないけど、なんだかどろどろしちゃった、それが悪いというのではないけど、何かが違うなと思った。思いながら身体を動かしていると、人間の属性がつるつるとはがれてくる感じがした。ああーこれもあるから踊りをやってるんだなとわかった。人間であることなんて、どうでもいい。本当に呆れるほど上達しないけど、それでもやる、信仰のように、忘れるために、動物のように。毒を吐くように書いていた文は消してしまった。
スターダンサーズ・バレエ団「ピーター・ライト版 くるみ割り人形」
2006年8月5日 ダンスもの↑を新国立劇場 オペラ劇場で友人と観た。大きくてゴージャスな劇場に足を運んだのは何年ぶり? 「くるみ割り」は装置も豪華、踊りもアラビア、ロシア、中国など各国のエキゾチックな踊りに、有名な「花のワルツ」など見所が多い。夏休み公演とあって観客に子どもも多かったが、飽きることなくお利口に観ていたみたい。私も惹きつけられました。
本日は金平糖の精(福島昌美)・王子(福原大介)の若いカップル主演で、のびのびと踊っていた。生オーケストラで踊るのって気持ちいいのかな。いいんでしょうねー。足の運びが難しそうな振りをやっていた。クララ役の松阪理里子も上手で、体重が消えたかのようにふわりと跳んでいた。
公演のあと、友人とお茶する。「自分はいつまでも“大人らしく”妥協ができなくて、不器用で未熟だと思う」と言ったら「そのままでいいじゃない」と彼女が言う。「私たちは60%の親密さでは満足できないのだから、コアな人との濃ゆい関係を求め続けていいと思う」と話はまとまった。ひもじいのを「分別をわきまえてあきらめろ」とか言われても、どうにもできないということ。同じ腹ペコ友のおかげで一息つけた。ありがとう。
本日は金平糖の精(福島昌美)・王子(福原大介)の若いカップル主演で、のびのびと踊っていた。生オーケストラで踊るのって気持ちいいのかな。いいんでしょうねー。足の運びが難しそうな振りをやっていた。クララ役の松阪理里子も上手で、体重が消えたかのようにふわりと跳んでいた。
公演のあと、友人とお茶する。「自分はいつまでも“大人らしく”妥協ができなくて、不器用で未熟だと思う」と言ったら「そのままでいいじゃない」と彼女が言う。「私たちは60%の親密さでは満足できないのだから、コアな人との濃ゆい関係を求め続けていいと思う」と話はまとまった。ひもじいのを「分別をわきまえてあきらめろ」とか言われても、どうにもできないということ。同じ腹ペコ友のおかげで一息つけた。ありがとう。
・今月は「ダンス強化月間」。夏休みシーズンではありますが、ムーブメントのクラスは部活のごとく毎週びしっとあるのです。
・ある作家が「起こるべきことが現実にちゃんと起きるとは限らない。アートとは現実で実現し得なかったことが実現するような、もうひとつの現実」だと言っていた。
・私がやってるのはアートでもなんでもないけど、ダンスなりムーブメントのために提供される場というのは、私にとってもうひとつの現実と言えるかもしれない。ただしその場が存在するのはほんの瞬間だから、急いでミルクをもらわねばならないけど。本当は(悟ったりすれば?)ダンス/それ以外の現実と区切ったりしないで、敷衍できるのだろう。
・「好きなものがあっていいですね」というのは(まあ助けられているという意味ではそうなんだけど)ちょっと違う感じもあり、私にへこみがあるから、そのへこみに大体はまったのが踊りで、もともとへこみがないならそれはそれでよかっただろうなと思う。
・今日は今まで使ったことのない、2階の部屋だったが、床がきれいなフローリングでぴかぴかの鏡もある。 いつもと同じ料金でこれは!お得な感じだ。嬉しくておとといのフロアを練習してみたりした。やっぱり最後のアチチュードでジャンプするところがうまくできない。
・「積極的にやらないと、力は抜けない」って、確かにそうだ。力が入っていることに気づいていないことは多い。でも久しぶりに今日、跳ぶのが気持ちよかった。「身体に空気を含ませるように」なんとなくわかった。音楽ともコンフリクトしなくて、なんかよかったかな。
・これから「ジャズを(バレエを、コンテンポラリーを、ソウルをetc)踊ります」って構えて始めるんじゃなくて、いつもゼロから始められるような、どんな踊りでもすっきり踊れるように、そんなふうになりたい。
・いまどき珍しいくらい、ストイックで地味に潔いこのクラス。今日はわりとフラットな気持ちで動けた。やっぱりこのクラス好きだな。
・この日記はMotown Classics Goldを聴きながら書きました。
・ある作家が「起こるべきことが現実にちゃんと起きるとは限らない。アートとは現実で実現し得なかったことが実現するような、もうひとつの現実」だと言っていた。
・私がやってるのはアートでもなんでもないけど、ダンスなりムーブメントのために提供される場というのは、私にとってもうひとつの現実と言えるかもしれない。ただしその場が存在するのはほんの瞬間だから、急いでミルクをもらわねばならないけど。本当は(悟ったりすれば?)ダンス/それ以外の現実と区切ったりしないで、敷衍できるのだろう。
・「好きなものがあっていいですね」というのは(まあ助けられているという意味ではそうなんだけど)ちょっと違う感じもあり、私にへこみがあるから、そのへこみに大体はまったのが踊りで、もともとへこみがないならそれはそれでよかっただろうなと思う。
・今日は今まで使ったことのない、2階の部屋だったが、床がきれいなフローリングでぴかぴかの鏡もある。 いつもと同じ料金でこれは!お得な感じだ。嬉しくておとといのフロアを練習してみたりした。やっぱり最後のアチチュードでジャンプするところがうまくできない。
・「積極的にやらないと、力は抜けない」って、確かにそうだ。力が入っていることに気づいていないことは多い。でも久しぶりに今日、跳ぶのが気持ちよかった。「身体に空気を含ませるように」なんとなくわかった。音楽ともコンフリクトしなくて、なんかよかったかな。
・これから「ジャズを(バレエを、コンテンポラリーを、ソウルをetc)踊ります」って構えて始めるんじゃなくて、いつもゼロから始められるような、どんな踊りでもすっきり踊れるように、そんなふうになりたい。
・いまどき珍しいくらい、ストイックで地味に潔いこのクラス。今日はわりとフラットな気持ちで動けた。やっぱりこのクラス好きだな。
・この日記はMotown Classics Goldを聴きながら書きました。
夢に出てきた人たち:
サンドラ・ブロックをもっとキュートにしたような、若い頃のキャサリン・ロスを洗練させたような、ブルネットの髪をボブヘアーにした女性。すらりとした、すごくきれいな人で、アプリコット色のシフォンのドレスを着ていた。
昔、勤めていた会社の営業さん。神経質だが遊んでそうな感じもする人。その部下としてなぜかキムタク。営業さんに強引に飲みに連れて行かれてた。
このふたりはさておき、あの美人は誰? というより、私の(欲望なり願望なり)何なんでしょうね。
スタイル:
ある人のブログで見つけた「意味はないけど世界観だけはガッチリ確立している」という表現。「テクノPVにありがち」との文脈で語られたものだけど、私こういう首尾一貫ってわりと好きかも。
会社:
オフィスはかんそうがはげしいです。エアコンの調節がでたらめとかんじます。
踊り:
ターンのとき引く手の手首が折れている癖があるので直す。手の扱いは足の甲と同じ、のびやかに(アン・オー)。美メロに美フロア(※「フロア」とはこの場合、床に寝たり転がったりする振りのこと)。ひざ下を折って腹ばいになった姿勢から、左側にふる→プリエを深く、左足でアチチュードで正面へ、さらに向こう側へ送り出すように持ち上げる。右足はのばしたまま続く。ターン今日はだめだめ。来週。フロアも来週しっかり。
サンドラ・ブロックをもっとキュートにしたような、若い頃のキャサリン・ロスを洗練させたような、ブルネットの髪をボブヘアーにした女性。すらりとした、すごくきれいな人で、アプリコット色のシフォンのドレスを着ていた。
昔、勤めていた会社の営業さん。神経質だが遊んでそうな感じもする人。その部下としてなぜかキムタク。営業さんに強引に飲みに連れて行かれてた。
このふたりはさておき、あの美人は誰? というより、私の(欲望なり願望なり)何なんでしょうね。
スタイル:
ある人のブログで見つけた「意味はないけど世界観だけはガッチリ確立している」という表現。「テクノPVにありがち」との文脈で語られたものだけど、私こういう首尾一貫ってわりと好きかも。
会社:
オフィスはかんそうがはげしいです。エアコンの調節がでたらめとかんじます。
踊り:
ターンのとき引く手の手首が折れている癖があるので直す。手の扱いは足の甲と同じ、のびやかに(アン・オー)。美メロに美フロア(※「フロア」とはこの場合、床に寝たり転がったりする振りのこと)。ひざ下を折って腹ばいになった姿勢から、左側にふる→プリエを深く、左足でアチチュードで正面へ、さらに向こう側へ送り出すように持ち上げる。右足はのばしたまま続く。ターン今日はだめだめ。来週。フロアも来週しっかり。
「オフビート」というビート
2006年7月29日 ダンスものダンス×3の一日。午前、発表会の顔合わせ会。午後、レッスン。夜は公演を観に行く。レッスンのあと時間があったので、長らく懸案のまま放っておいた、名刺をつくる。テンプレはいろいろあったが、シンプルでいいものがなかなかない。結局、昔つくったのと同じデザインになった。
公演は女性ダンサー/パフォーマー4人それぞれの作品集(必ずしもソロではない)。1ばんめ。壊滅的につまらない…。技術のある人が踊っていても、時にこういうことになるのはどうしてでしょう? 2ばんめ。ソロで、最初と最後にちょこっとだけ、わんこが出演なさる。犬好きだから言うのではないが、これはほのぼのした感じを与えてなかなか効果的だったと思う。シンプルなセット、音楽、そして動きが、ダンサーの個性に合っていたと思う。すっきりしていて、私は好き。複雑な動きをしているのではなくても、シンプルな動きのためにフルに使われた身体にみとれてしまう。私、身体フェチなのかもしれない。顔よりも。きっとそうだ。
3ばんめ。この人が目当て。すごく面白かった。それにカワイイ。よく作りこまれているし、完成度はものすごく高いと思う。ただ、私としては「きれいすぎる」感じもして、それを「きれいすぎる」という言葉で言っていいのかわからないが、なんだかひっかかるところはあったのだ。良くも悪くもジム・ジャームッシュみたいというか。
「ずれる」ことがスタイルになっている。オフビートなものは、とりあえずつっこまれにくいのではないだろうか?今日のお客さんにも大受けだったし、こういうのが好きな人、こういうのをやりたい人が少なからずいる、というのもなんとなくわかる。マイムというのはこういうもの、と言われてしまうと黙ってしまうが、私はやっぱり「むー」と首をひねってしまう。今日の作品は、このままでもっと大きな舞台でも十分、映えるものだと思う。今日は舞台が小さかったからこそ、私は彼女にもうちょっと実験的な、「らしくない」ものを期待していたのかもしれない。楽しめたし、他の3つに比べて、頭ひとつ抜けてよくできていたんだけど。余談ですが、マイム界はひそかにいい男を輩出している、ということがわかりました。
4ばんめ。頭痛がひどくなってきて、集中できず。ごめん。ちょっと抽象的に過ぎた印象。全員出演のフィナーレはすごく面白かった。
公演は女性ダンサー/パフォーマー4人それぞれの作品集(必ずしもソロではない)。1ばんめ。壊滅的につまらない…。技術のある人が踊っていても、時にこういうことになるのはどうしてでしょう? 2ばんめ。ソロで、最初と最後にちょこっとだけ、わんこが出演なさる。犬好きだから言うのではないが、これはほのぼのした感じを与えてなかなか効果的だったと思う。シンプルなセット、音楽、そして動きが、ダンサーの個性に合っていたと思う。すっきりしていて、私は好き。複雑な動きをしているのではなくても、シンプルな動きのためにフルに使われた身体にみとれてしまう。私、身体フェチなのかもしれない。顔よりも。きっとそうだ。
3ばんめ。この人が目当て。すごく面白かった。それにカワイイ。よく作りこまれているし、完成度はものすごく高いと思う。ただ、私としては「きれいすぎる」感じもして、それを「きれいすぎる」という言葉で言っていいのかわからないが、なんだかひっかかるところはあったのだ。良くも悪くもジム・ジャームッシュみたいというか。
「ずれる」ことがスタイルになっている。オフビートなものは、とりあえずつっこまれにくいのではないだろうか?今日のお客さんにも大受けだったし、こういうのが好きな人、こういうのをやりたい人が少なからずいる、というのもなんとなくわかる。マイムというのはこういうもの、と言われてしまうと黙ってしまうが、私はやっぱり「むー」と首をひねってしまう。今日の作品は、このままでもっと大きな舞台でも十分、映えるものだと思う。今日は舞台が小さかったからこそ、私は彼女にもうちょっと実験的な、「らしくない」ものを期待していたのかもしれない。楽しめたし、他の3つに比べて、頭ひとつ抜けてよくできていたんだけど。余談ですが、マイム界はひそかにいい男を輩出している、ということがわかりました。
4ばんめ。頭痛がひどくなってきて、集中できず。ごめん。ちょっと抽象的に過ぎた印象。全員出演のフィナーレはすごく面白かった。
・薬をのむと、「すとん」と眠気におそわれる。昨夜も日記を書きながら落ちたので(それでも書いてアップしたので)、どんな内容になっているやらと思ったけど無事だったみたい。
・自分の生活を思うに、「踊るところ」(スタジオなど)「メンテナンスするところ」(クリニック、整骨院など)それと炭鉱があるくらいで、あとは埋立地。生き物の姿はない。そんな殺伐とした絵がうかぶ。現実界で暮らしていると思っているのが幻想で、実は水槽のなかとかで私は暮らしているのかもしれない。
・生きるのがつらい、のは基本的に今もそうで、生きているのはそのつらさをまぎらわす行為のバリエーションだと思う。踊りはそのうち比較的、確実にキクやつなのだ。しらふで生きていけるのなら、私は踊っていないのだろう。
・ジャンプして身体を投げ出す、というのは、地を蹴って飛び上がった時点で(その場にとどまろうとする)意志を捨てることではないだろうか。「抜こうとする」のでなく、(ジャンプしたのはいいけど)いきなりやる気をなくす…みたいな。
・後半で「右手のグーを左手で追いかけてああしてこうして…」というマイムをやったけど、私はやっぱりとてつもなく恥ずかしくてあたふたしてた。全然おっけーじゃない。他の人はおっけーだし見ていて面白い。4人ずつやることになって、「おうちにかえりたい」と思いましたがやりました。ああつらかったわ。
・全然できなかったけど、次やるときは1ミリくらい気持ちが違うかもしれない。今日やった視線で動くやつは前よりも恥ずかしい感じが減って、少し素直に動けた。
・こんなふうにして続けていると、自分に何かが蓄積されるのかもしれないけど、なんだかやっぱり孤児な寂しさも感じる。先生はもちろんプロだし、一緒に参加している若い人たちはこれからも(自分が属するそれぞれの)演劇だのの世界で得たものを生かせる広がりがあるように思うが、私がひとりの水槽にそれを持ち返ってもなー。使うあてのない外国のコインを貯めているような気がしなくもない。
・私って本当にどうしようもなくブキヨー。
・この日記はThe Pretenders/Greatest Hitsを聴きながら書きました。クリッシー・ハインドの声や歌い方が好き。Talk of the Townをこのところずっと聴きたいと思っていた。
・自分の生活を思うに、「踊るところ」(スタジオなど)「メンテナンスするところ」(クリニック、整骨院など)それと炭鉱があるくらいで、あとは埋立地。生き物の姿はない。そんな殺伐とした絵がうかぶ。現実界で暮らしていると思っているのが幻想で、実は水槽のなかとかで私は暮らしているのかもしれない。
・生きるのがつらい、のは基本的に今もそうで、生きているのはそのつらさをまぎらわす行為のバリエーションだと思う。踊りはそのうち比較的、確実にキクやつなのだ。しらふで生きていけるのなら、私は踊っていないのだろう。
・ジャンプして身体を投げ出す、というのは、地を蹴って飛び上がった時点で(その場にとどまろうとする)意志を捨てることではないだろうか。「抜こうとする」のでなく、(ジャンプしたのはいいけど)いきなりやる気をなくす…みたいな。
・後半で「右手のグーを左手で追いかけてああしてこうして…」というマイムをやったけど、私はやっぱりとてつもなく恥ずかしくてあたふたしてた。全然おっけーじゃない。他の人はおっけーだし見ていて面白い。4人ずつやることになって、「おうちにかえりたい」と思いましたがやりました。ああつらかったわ。
・全然できなかったけど、次やるときは1ミリくらい気持ちが違うかもしれない。今日やった視線で動くやつは前よりも恥ずかしい感じが減って、少し素直に動けた。
・こんなふうにして続けていると、自分に何かが蓄積されるのかもしれないけど、なんだかやっぱり孤児な寂しさも感じる。先生はもちろんプロだし、一緒に参加している若い人たちはこれからも(自分が属するそれぞれの)演劇だのの世界で得たものを生かせる広がりがあるように思うが、私がひとりの水槽にそれを持ち返ってもなー。使うあてのない外国のコインを貯めているような気がしなくもない。
・私って本当にどうしようもなくブキヨー。
・この日記はThe Pretenders/Greatest Hitsを聴きながら書きました。クリッシー・ハインドの声や歌い方が好き。Talk of the Townをこのところずっと聴きたいと思っていた。
今週はあちこちにねぐらを移しているようで、くらくらする。実家の留守番に戻ったら、しばこはスケルトンうちわ(キャンペーンで配っているようなプラスチックのうちわの紙部分を噛んでホネだけにする)をつくっていた。
一週間ぶりにジャズダンスのレッスンに出て嬉しい。プリエプリエ、こういうのもやっぱり好き。今日はバランスよかった気がする。ダブルピルエットの練習も、前よりはいいイメージをもって(苦手、できないと思うのでなく、できたときの感じを思い描く。「できる」とイメージする)できるようになった。身体に対する信頼感が増してきたように思う。
右ひざは腫れがだいぶひいたし、痛みはほとんどないが、かばってしまうので左右バランスの悪い使い方をしている。早く復調したいな。
一週間ぶりにジャズダンスのレッスンに出て嬉しい。プリエプリエ、こういうのもやっぱり好き。今日はバランスよかった気がする。ダブルピルエットの練習も、前よりはいいイメージをもって(苦手、できないと思うのでなく、できたときの感じを思い描く。「できる」とイメージする)できるようになった。身体に対する信頼感が増してきたように思う。
右ひざは腫れがだいぶひいたし、痛みはほとんどないが、かばってしまうので左右バランスの悪い使い方をしている。早く復調したいな。
今日は叔母が実家の留守番を代わってくれたので、家に帰る。「はねをのばしてきてね」と言われた。うん。実家とはいえ、なんか落ち着かないのです。
整形外科へ行った。昨日、クラスに出て、ひざをかばいながら動いてみて、その後腫れがぶり返すということもなかったのだが、先生から「症状は結構しぶとい」と聞かされる。効く薬が限られているそう。「体力消耗しないように、安静に」と重ねて言われる。レッスンを「休め」とは言われなかったけど、「自分でよく考えて動くように」という含みはあったな。しょげる。
昨日のクラスは基礎の基礎をじっくりやった。こういう丁寧な身体の使い方のトレーニング、やることで開放感を得るというものではないんだけど、実ははまってきている。自分がマイムをやることはないでしょうと思うが、こういう面白さを知ってしまうとあとにひけない。
今度、人間に生まれてきたときは、プロの踊り子になる。そして一人一人をちゃんと見る、良い先生にもなりたい。
ある女性パフォーマーの方が気になっていて、ブログがあることは知っていたけど、「気になる」という気持ちのなかにはいろいろ混じっていたので、あえて読みにいっていなかった。さっき、そのブログを読んでみたら、視点、文章、それに舞台での彼女の印象を合わせると、なんだかすごく好きになれそうな人なのだった。しっかり立ってる人だなあ、とも思った。
彼女はつくる人でもある。私もなにかつくりたい。その力は今はないだろうか。つくれるようになるといいなあ。
整形外科へ行った。昨日、クラスに出て、ひざをかばいながら動いてみて、その後腫れがぶり返すということもなかったのだが、先生から「症状は結構しぶとい」と聞かされる。効く薬が限られているそう。「体力消耗しないように、安静に」と重ねて言われる。レッスンを「休め」とは言われなかったけど、「自分でよく考えて動くように」という含みはあったな。しょげる。
昨日のクラスは基礎の基礎をじっくりやった。こういう丁寧な身体の使い方のトレーニング、やることで開放感を得るというものではないんだけど、実ははまってきている。自分がマイムをやることはないでしょうと思うが、こういう面白さを知ってしまうとあとにひけない。
今度、人間に生まれてきたときは、プロの踊り子になる。そして一人一人をちゃんと見る、良い先生にもなりたい。
ある女性パフォーマーの方が気になっていて、ブログがあることは知っていたけど、「気になる」という気持ちのなかにはいろいろ混じっていたので、あえて読みにいっていなかった。さっき、そのブログを読んでみたら、視点、文章、それに舞台での彼女の印象を合わせると、なんだかすごく好きになれそうな人なのだった。しっかり立ってる人だなあ、とも思った。
彼女はつくる人でもある。私もなにかつくりたい。その力は今はないだろうか。つくれるようになるといいなあ。
アナザー・カインド・オブ…
2006年7月20日 ダンスもの・会社を出て、自分の身体と向き合うまでの、端境の時間。みなしご感極まる。ここも一時のホームであるに過ぎない。されどホームはホーム。自ら足を運んでいながら、「なんでここまで(突き詰めて)やっているんだろう」と毎度ながらおもう。
・踊りは好きというだけでは終われなくて、自分が丸見えの状態に晒されることが怖いのに、怖いからこそ、やらずにはいられない。そうでもしないと、自分のふたがずれて、なかから何か流れ出てくるような気がする。オリーブ・オイル? ヴァージン・オリーブ・オイル? 使い古したテンプラ油?
・「なんでここまで…」と思いながらも転がっていると、どんどん自分の属性がはがれて、みなしごでいることも名前がないことも当たり前になり、自分のなかが空き地みたいになってくる。自分のなかの淀みを見たくて、それからそれを捨てたくて、身体を使っているのかもしれない。
・自分がひとりでいることが、自分の身体だけでいることが、すがすがしく感じられる瞬間がほんのちょっとある。あるいは、そこにたどりつくために、這いつくばい、肩抜き前転をし、つま先立って歩いて、ジャンプしたりしてるのかもしれない。
・そういう非現実にしてうつくしいクラスを出ると、崖っぷちな仲間たちからお仕事の電話。20分ほど話して思い切り現実に着地。症状は失われたものの、今でもこんなぎりぎりなことしてるし、相変わらず綱渡りな私。
・これも誰か偉い人が言っていたような気がする「幸福はおおよそ似ているが、不幸は人の数ほどに異なる」(みたいなこと)についてあれこれおもう。「幸福→天国」「不幸→地獄」に置き換えてもみる。ひな型どおりではないということ、わかってもらえないということ、表現できないということ、本人も気づいていないということ、身体と隔たっているということ…。
・踊りは好きというだけでは終われなくて、自分が丸見えの状態に晒されることが怖いのに、怖いからこそ、やらずにはいられない。そうでもしないと、自分のふたがずれて、なかから何か流れ出てくるような気がする。オリーブ・オイル? ヴァージン・オリーブ・オイル? 使い古したテンプラ油?
・「なんでここまで…」と思いながらも転がっていると、どんどん自分の属性がはがれて、みなしごでいることも名前がないことも当たり前になり、自分のなかが空き地みたいになってくる。自分のなかの淀みを見たくて、それからそれを捨てたくて、身体を使っているのかもしれない。
・自分がひとりでいることが、自分の身体だけでいることが、すがすがしく感じられる瞬間がほんのちょっとある。あるいは、そこにたどりつくために、這いつくばい、肩抜き前転をし、つま先立って歩いて、ジャンプしたりしてるのかもしれない。
・そういう非現実にしてうつくしいクラスを出ると、崖っぷちな仲間たちからお仕事の電話。20分ほど話して思い切り現実に着地。症状は失われたものの、今でもこんなぎりぎりなことしてるし、相変わらず綱渡りな私。
・これも誰か偉い人が言っていたような気がする「幸福はおおよそ似ているが、不幸は人の数ほどに異なる」(みたいなこと)についてあれこれおもう。「幸福→天国」「不幸→地獄」に置き換えてもみる。ひな型どおりではないということ、わかってもらえないということ、表現できないということ、本人も気づいていないということ、身体と隔たっているということ…。
昨日、自己流で冷やしたりフェイタス貼ってみたりしていた右のひざが腫れてきたので、午前中に整骨院へ行くことにした。「これは病院へ行ったほうがいい」と言われ紹介状をもらって整形外科クリニックへ。ばい菌が入って腫れたりするのはよくあることなのだそうだ。レントゲンとって水を抜いて血液検査。幸い化膿はしていない。骨自体も異常なし。祝日をはさむので、今日行ってきてよかった。ただし本日午後のレッスンはドクターストップがかかる。レッスンを休まねばならないことほどストレスが高まることはなくじたばたする。が、長く踊ろうと思うとこれもしょうがない。人間はこわれるもの、こわれたら速やかにお手当てするのだ。
夕方、友人と「おうちみたいなカフェ」でお茶して話す。
夕方、友人と「おうちみたいなカフェ」でお茶して話す。
・「ティファニーで朝食を」はカポーティの原作と、A・ヘップバーン主演の映画とではだいぶイメージが異なっていたように思う。少なくとも小説のほうでヒロインは「ホリー・ゴライトリー、トラヴェリング(旅行中)」という名刺をもっていたと記憶している。
・金曜は鉱山に入らないので、木曜の夕方にがちゃんとタイムカードを押して出ると、いわゆる「会社の仕事」という現実からは週が明けるまでしばし遠ざかる。 それからムーブメントのクラスに象徴されるフィジカルな自分の現実に入るまでの「間(ま)」となる時間。「リアリティP」から「リアリティQ」のあいだ、ジオグラフィカルには渋谷から西新宿へ移動するまでの、そう長くはない時間。
オフィスビルから吐き出されてくるお仕事帰りな人たちの流れに逆らって歩きながら、どこにも所属のない身分の自由さと、それより大きく「寄る辺のなさ」を感じて混乱する。
・いつまでも自分が貰い手のない、「いつでも里親募集中」のわんこになったみたいな気持ちでいるのはどうしてだろう。だからクラスでも自分が犬にも人にも慣れずに脅えてガウガウする犬のような動きをするのだ。
・生きることそれ自体が病…というのは誰か偉い先人が言っていたようないないような気がするけど、それだ。役者になるわけでも、舞台にたつわけでもないのに、身体を晒すのが怖くてたまらないくせに、わたしなにやってんだろう? ここまでやらねばならないなんて、よっぽど業が深いのかな。
・刹那的だ。でもこれはもう開き直るしかない。自分の限界か能力かのせいにしろ、刹那的に生きるのだ。ハード・ラック・ウーマンていう曲があったっけか。
・どこまでいったら赦されるのだろう。誰から赦しをもらわねばならないのか自分でもよくわからないのだが、赦しをもらわなければならない身体のような気がしてしょうがない。
・てなことを動きながらも考えていて、今週も前半は特に考えモードだった。抗うつ剤の使用と副作用についてとか。別に今ここで考えなくてもいいんだけど。
・パートナーを見つけて、ブラインド・ウォークをしたり、相手の動きのエッセンスをとらえて動く、というのをした。通常のレッスンではなかなかフォーカスする機会のない、「力を抜く」練習がじっくりできるのはとてもありがたい。自分が前よりはいくらか力が抜けて、ただの肉体に近づいているようにも感じる。
・しかし今日は恵みもあったのだ。思いがけなかったけど、怖くはなかった。でも私は欲も深いので、なんだか今となっては悲しいような気持ちにもなってしまう。よくばり。無駄のない、きれいな重さをとどめておこう…。
・以上です。この日記はThe Best of David Bowie 1974/1979を聴きながら書きました。
・金曜は鉱山に入らないので、木曜の夕方にがちゃんとタイムカードを押して出ると、いわゆる「会社の仕事」という現実からは週が明けるまでしばし遠ざかる。 それからムーブメントのクラスに象徴されるフィジカルな自分の現実に入るまでの「間(ま)」となる時間。「リアリティP」から「リアリティQ」のあいだ、ジオグラフィカルには渋谷から西新宿へ移動するまでの、そう長くはない時間。
オフィスビルから吐き出されてくるお仕事帰りな人たちの流れに逆らって歩きながら、どこにも所属のない身分の自由さと、それより大きく「寄る辺のなさ」を感じて混乱する。
・いつまでも自分が貰い手のない、「いつでも里親募集中」のわんこになったみたいな気持ちでいるのはどうしてだろう。だからクラスでも自分が犬にも人にも慣れずに脅えてガウガウする犬のような動きをするのだ。
・生きることそれ自体が病…というのは誰か偉い先人が言っていたようないないような気がするけど、それだ。役者になるわけでも、舞台にたつわけでもないのに、身体を晒すのが怖くてたまらないくせに、わたしなにやってんだろう? ここまでやらねばならないなんて、よっぽど業が深いのかな。
・刹那的だ。でもこれはもう開き直るしかない。自分の限界か能力かのせいにしろ、刹那的に生きるのだ。ハード・ラック・ウーマンていう曲があったっけか。
・どこまでいったら赦されるのだろう。誰から赦しをもらわねばならないのか自分でもよくわからないのだが、赦しをもらわなければならない身体のような気がしてしょうがない。
・てなことを動きながらも考えていて、今週も前半は特に考えモードだった。抗うつ剤の使用と副作用についてとか。別に今ここで考えなくてもいいんだけど。
・パートナーを見つけて、ブラインド・ウォークをしたり、相手の動きのエッセンスをとらえて動く、というのをした。通常のレッスンではなかなかフォーカスする機会のない、「力を抜く」練習がじっくりできるのはとてもありがたい。自分が前よりはいくらか力が抜けて、ただの肉体に近づいているようにも感じる。
・しかし今日は恵みもあったのだ。思いがけなかったけど、怖くはなかった。でも私は欲も深いので、なんだか今となっては悲しいような気持ちにもなってしまう。よくばり。無駄のない、きれいな重さをとどめておこう…。
・以上です。この日記はThe Best of David Bowie 1974/1979を聴きながら書きました。
・仕事が終わって移動しているとき、「こんなゆるい基盤の上で生きていて大丈夫なんだろうか?」と考えていた。
・そんでムーブメントのクラスですが、始まる前に超眠くて、それでもいつもはやってると回復するんだけど、今日は終始、身が入らず。。。ぼけぼけ。リセットしない。がっくり。
・割と面白いこともやったのに、なんだか自分、いいとこなかったような気がする。すごくとらわれていた。
・うーん、何これ? 月曜のレッスンもすっきりしなかったし。今週、だめだめだ。風邪は治ったと思うんだけど。
・もし自分が日常生活でちゃんとアウトプットできていて、酸欠にならないなら、葛藤を抱えて身体を動かす必要もなかった。踊らずとも幸せに生きていられるなら、踊る必要もなかったはず。こんなややこしい状態で、踊らなくてもよかっただろうし、踊りのことで悩むこともなかっただろうに。
・先生は元気だった(大体そうだけど)。それで、内容が今日はアップ系だったので、床に這いつくばりたい心境の私は気持ちがついていってなかったということはあります。動きつつも身体は砂袋。
・虚しさがつのる。思いのほかへたっているのかも。ら、来週リベンジ。
・今日の日記はPrefab Sprout "Steve McQueen"を聴きながら書きました。
・そんでムーブメントのクラスですが、始まる前に超眠くて、それでもいつもはやってると回復するんだけど、今日は終始、身が入らず。。。ぼけぼけ。リセットしない。がっくり。
・割と面白いこともやったのに、なんだか自分、いいとこなかったような気がする。すごくとらわれていた。
・うーん、何これ? 月曜のレッスンもすっきりしなかったし。今週、だめだめだ。風邪は治ったと思うんだけど。
・もし自分が日常生活でちゃんとアウトプットできていて、酸欠にならないなら、葛藤を抱えて身体を動かす必要もなかった。踊らずとも幸せに生きていられるなら、踊る必要もなかったはず。こんなややこしい状態で、踊らなくてもよかっただろうし、踊りのことで悩むこともなかっただろうに。
・先生は元気だった(大体そうだけど)。それで、内容が今日はアップ系だったので、床に這いつくばりたい心境の私は気持ちがついていってなかったということはあります。動きつつも身体は砂袋。
・虚しさがつのる。思いのほかへたっているのかも。ら、来週リベンジ。
・今日の日記はPrefab Sprout "Steve McQueen"を聴きながら書きました。
豪速扇風機mini登場
2006年7月2日 ダンスものあんまりにも蒸し暑いので、昨日から扇風機を出した。安いので「強」「強強」しか調節できないけど、首も振るしタイマーもついている。3年目の今年もごーっとがんばってください。
サボリじゃなかったけど悪夢。私はどこかの会社で働いているが、まわりがむちゃくちゃな人ばかり。勘違いな説明で仕事のやり方がわからないのに、あれもこれもやらせようとする人たち(60代以上と思われる男性)。サイアクだったのは、若手なのに私を心配する振りして何かとセクハラしてくるやつ。後ろから抱きつこうとするので「やめて下さい」という自分の声で目が覚めた。夢のなかで声を出したの初めて。すごく重たかった。
夜、ジャズダンスを習っている先生のカンパニーRAKUDOの公演を観に行った。すごくよかった。いい振付を実力のあるダンサーたちがびしっと踊っていて、目を離せなかった。インストラクター級の人たちが集まってする公演でも、けして下手ではないのに作品としてはぼやけることがあるが、ここの公演はどのナンバーもダンサーたちのエネルギーが集中していて、惹きつけられる。刺激になってまたモチベーションあがったよ。
何人かで踊っていても、どうしても目立つ人がいる(悪い意味でなく)。実力が抜きん出ていることもあるのだろうが、その人の雰囲気、存在感、表現力? そういう人にはどうしたらなれるのでしょう。
サボリじゃなかったけど悪夢。私はどこかの会社で働いているが、まわりがむちゃくちゃな人ばかり。勘違いな説明で仕事のやり方がわからないのに、あれもこれもやらせようとする人たち(60代以上と思われる男性)。サイアクだったのは、若手なのに私を心配する振りして何かとセクハラしてくるやつ。後ろから抱きつこうとするので「やめて下さい」という自分の声で目が覚めた。夢のなかで声を出したの初めて。すごく重たかった。
夜、ジャズダンスを習っている先生のカンパニーRAKUDOの公演を観に行った。すごくよかった。いい振付を実力のあるダンサーたちがびしっと踊っていて、目を離せなかった。インストラクター級の人たちが集まってする公演でも、けして下手ではないのに作品としてはぼやけることがあるが、ここの公演はどのナンバーもダンサーたちのエネルギーが集中していて、惹きつけられる。刺激になってまたモチベーションあがったよ。
何人かで踊っていても、どうしても目立つ人がいる(悪い意味でなく)。実力が抜きん出ていることもあるのだろうが、その人の雰囲気、存在感、表現力? そういう人にはどうしたらなれるのでしょう。
オリーブ・オイルの雨が降る
2006年7月1日 ダンスものヤン・ファーブル(演出・振付・舞台美術)の「主役の男が女である時」を埼玉芸術劇場で観た。女性ダンサー(スン・イム・ハー)によるソロダンス作品。どんな舞台だったかというと:
『マニッシュなスーツを着たダンサーが現れ、天井からいくつも吊り下げられたオリーブオイルの瓶から滴り落ちるオイルにひたされぬるぬるになっていく舞台の上で少しずつ服を脱いでいく。
上着を脱ぎ去った上半身裸の胸には黒いテープがとめてある。それはセクシャリティの放出をせき止める黒いバーだ。そのまま黒いパンツから銀色の玉をとりだし、股間から胸へすべらせ、あるいは空間に放り投げて遊ぶ』
(以上『』内は公演パンフレット長谷川祐子氏の文章から引用)
銀色の玉たちは、ダンサーに「トム」「ピーター」「フレンズ」と呼ばれ、お手玉にされたり転がされたり、口に含まれたり、もてあそばれまくる。上記、長谷川氏のレビューでは銀色の玉について『睾丸のメタファー』とあり、私もそれはそうだろうと思う。ふぇみ的なアピールというよりは、銀色の玉はダンサーによって無邪気にユーモラスにおもちゃにされているように思え、だからなおさら銀色の玉たち(男)の立場ないっちゃーない感じする。
後半、ダンサーは胸のテープをはぎとり、銀色の玉も転がして捨て、黒のパンツや下着も脱いで、オリーブ・オイルが舞台にぽたぽた注ぎ落ちるなか全裸で踊る。
圧巻だった。動きというよりとにかく女体の迫力に見とれた。「にょたい」って言う言葉、おじさんぽくもありますが、この場ではあえて使ってしまう。
挑発しているのでもなく、媚びているのでもない身体に言いようのないパワーを感じる。天照大神とか、巫女さんの舞を連想してしまった。これはスン・イム・ハーの身体だから(とてもきれいなヌードだったけど)というのではなく、女性の身体のもつ原初的な力という感じがした。
オイルでてらてらした身体は、胎児から生まれ落ちてすぐ「女」になった生き物みたいに見えた。這い這いをするかわりに、本能で猛々しく動いているような踊り。油しぶきをびちびちとあげて、両足をはねあげるように這い進むさまは陸に上がったばかりの人魚みたいでもあった(ファンシーな「人魚姫」ではなく)。ラストで吊り下げられた瓶のひとつのふたをとると、銀色の玉がたくさんこぼれ落ちて、ダンサーがそれをかき抱くような仕草をするのだが、私は「海亀の産卵」にも思えた。
油の海、と言っていいくらい相当なしぶきがあがるのだが、最前列の人たちは浴びたりしなかったのかな。舞台をこんな使い方させて、埼芸太っ腹。私は前から7列目、一番はじの席だったのだが、見通しのよい、いい席だったと思う。本当に一糸まとわず、激しい動きをするので、ダンサーは肉体的に相当きついのではないだろうか。
な、なんか凄いものを観た感じ。行ってよかった。ヤン・ファーブルは来年、別の作品でも来日するそうだ。楽しみ。
ダンスも身体も自由でいいなーと思う。こういうのを観に行くと、モチベーションが上がる。私はまだまだ不自由だけど、心身をていねいに使っていくうち、ちょっとずつちょっとずつ、自由を獲得していけそうな気がする。
『マニッシュなスーツを着たダンサーが現れ、天井からいくつも吊り下げられたオリーブオイルの瓶から滴り落ちるオイルにひたされぬるぬるになっていく舞台の上で少しずつ服を脱いでいく。
上着を脱ぎ去った上半身裸の胸には黒いテープがとめてある。それはセクシャリティの放出をせき止める黒いバーだ。そのまま黒いパンツから銀色の玉をとりだし、股間から胸へすべらせ、あるいは空間に放り投げて遊ぶ』
(以上『』内は公演パンフレット長谷川祐子氏の文章から引用)
銀色の玉たちは、ダンサーに「トム」「ピーター」「フレンズ」と呼ばれ、お手玉にされたり転がされたり、口に含まれたり、もてあそばれまくる。上記、長谷川氏のレビューでは銀色の玉について『睾丸のメタファー』とあり、私もそれはそうだろうと思う。ふぇみ的なアピールというよりは、銀色の玉はダンサーによって無邪気にユーモラスにおもちゃにされているように思え、だからなおさら銀色の玉たち(男)の立場ないっちゃーない感じする。
後半、ダンサーは胸のテープをはぎとり、銀色の玉も転がして捨て、黒のパンツや下着も脱いで、オリーブ・オイルが舞台にぽたぽた注ぎ落ちるなか全裸で踊る。
圧巻だった。動きというよりとにかく女体の迫力に見とれた。「にょたい」って言う言葉、おじさんぽくもありますが、この場ではあえて使ってしまう。
挑発しているのでもなく、媚びているのでもない身体に言いようのないパワーを感じる。天照大神とか、巫女さんの舞を連想してしまった。これはスン・イム・ハーの身体だから(とてもきれいなヌードだったけど)というのではなく、女性の身体のもつ原初的な力という感じがした。
オイルでてらてらした身体は、胎児から生まれ落ちてすぐ「女」になった生き物みたいに見えた。這い這いをするかわりに、本能で猛々しく動いているような踊り。油しぶきをびちびちとあげて、両足をはねあげるように這い進むさまは陸に上がったばかりの人魚みたいでもあった(ファンシーな「人魚姫」ではなく)。ラストで吊り下げられた瓶のひとつのふたをとると、銀色の玉がたくさんこぼれ落ちて、ダンサーがそれをかき抱くような仕草をするのだが、私は「海亀の産卵」にも思えた。
油の海、と言っていいくらい相当なしぶきがあがるのだが、最前列の人たちは浴びたりしなかったのかな。舞台をこんな使い方させて、埼芸太っ腹。私は前から7列目、一番はじの席だったのだが、見通しのよい、いい席だったと思う。本当に一糸まとわず、激しい動きをするので、ダンサーは肉体的に相当きついのではないだろうか。
な、なんか凄いものを観た感じ。行ってよかった。ヤン・ファーブルは来年、別の作品でも来日するそうだ。楽しみ。
ダンスも身体も自由でいいなーと思う。こういうのを観に行くと、モチベーションが上がる。私はまだまだ不自由だけど、心身をていねいに使っていくうち、ちょっとずつちょっとずつ、自由を獲得していけそうな気がする。